人生は分岐点の連続だ もう迷わなくなる最良の選択/アルボムッレ・スマナサーラ

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意志、意欲が変化のエネルギーに

自分は「こうなりたい」「もっとこうできたら…」といった欲求のことを、仏教では「渇愛」と呼ぶそうです。

渇愛は苦しみの悪循環をつくるので、悪いものだと仏教で説かれているのですが、こうなりたいと思ったとき、その目的は何なのかが大事だそうです

「何のためにやるのか」

・精神的に落ち着いた人間になりたい。

・ばれないように会社のお金を横領したい。

この目的はふたつとも渇愛から生じるものです。前者の渇愛はよいことですが、後者の渇愛は悪いこと。

渇愛が自分を変えていく前向きなエネルギーになっていけばいいですが、それが自我への執着になってしまうと苦しみが生まれます。

自我への執着とはどういうことなのか??

例えば、

学校で50メートル走のタイムを計ることになったとします。

「速く走れるようになりたい」という子が死に物狂いで走ったところ、8秒76というタイムだったとしましょう。これまでの記録のなかで最高にいいタイムでした。飛び跳ねりたくなるくらいうれしいことです。

そのあとに、とても足の速い子が7秒69というタイムを出しました。50メートル走で1秒以上も違うと大きな差です。しかし、「今よりもっと速く走れるようになりたい」と思っている子にとって、他の人の記録は自分の喜びを打ち消すものにはならないそうです。

「すごいなぁ。自分もあんな風に速く走れるようになりたい」と思うだけです。ここにはネガティブな気持ちはありません。

ところが、「他の人よりも速く走りたい」と思っていると、他の人のタイムがいちいち気になってしまいます。

自分より0秒01でも速い子がいたら、がっかりしてしまいます。その記録が自己最高記録だとしてもです。

これは、結果への執着、自我によるものだと言います。「あいつがいたから一番になれなかった」と人を妬む原因になります。

しかし「自分よりも相手の頑張りの方が上回った」だけなのです。自我がなければ、結果を客観的に見れます。

「ライバルの存在が自分を強くしてくれる」

スポーツ選手がこんなことばを言っているのをよく聞きます。

一流と呼ばれるスポーツ選手にとって、ライバルの存在は妬む相手でもなければ、邪魔な存在でもないのです。

「あいつがいなけりゃ一番なのに」ではなく、「あいつがいてくれるから、自分はこんなにがんばれる」

選ばなかった道のことは忘れる

就職や結婚。大切な選択に迫られたとき、どちらを選べばいいか悩んだことはありませんか。

選択に迷って時間をかけるくらいなら「あみだくじ」でもつくって決めればいい。多くの人がこういいいます。

AかBのどちらにしようか、あるいはAとBとCのどれにしようと迷っている。迷っているということは、どちらを選んでもいいということです。

どちらを選択しても、いいこともあれば悪いこともあります。大きな差はないのです。

ただし、”決めたら迷わないこと”

ひとたび心を決めたなら、自分の選ばなかった選択肢のことをあれこれ思ってはいけません。

捨てた選択肢にひかれるのは自己破壊だそうです。

一度ここと決めたなら、脇目も振らない。その道をまっしぐらに進む。「これにする」と選んだのなら、他の選択肢があったことはすべて忘れ、そこに適応することだけを考える。

過去に捨てた選択肢のことは、きれいさっぱり忘れるのです。そしていま目の前にあるものを「こんなはずじゃない」ものにしていけばいいのです。

これが選択に後悔しないための最大の秘訣だそうです。

「決めたら迷わない」この言葉はずっしりと心に刺さりました。

今まで、一度決めたことでも、何か嫌なことやうまくいかないことが起こると、「やっぱりあっちにすればよかったかも…」と選ばなかった方の選択肢を見ては、ため息ばかりついていました。

これは深く心に刻み込んでおきたいと思います。

決めた選択が「間違ってなかった」と言えるようにいま自分ができることは何かを考え、変えていくことがすごく大切なことだと感じます。

「失敗しない」ではなく、「繰り返さない」

感情ではなく、理性で判断して行動しても結果がよくないときはあります。

努力すれば、必ずうまくいくというものでもありませんね。

だからといって、うまくいかなかったときに「ああ、失敗した」と落ち込んで、「あのとき、こっちの道を選択しなければよかった」と考えるのはよくないことです。

捨てた選択肢には悩まない。

捨てた選択肢をゴミ箱から拾い出して眺めて、いまの結果を後悔するような意味のないことをしてはいけないと言います。

人間というのはもともと不完全な存在なのです。

ミスするのは当たり前、ミスを恐れずに果敢に挑戦することが大切。

同じ条件で、また同じ選択をしてはいけないのです。次は同じ結果にならないようにと考えて選択する、それが成長というもの。

「失敗しない」ではなく、「繰り返さない」こと。


🔴まとめ

人生を後悔しないために、正しい選択をするためにはどうすればいいのか。

たくさんの学びをこの一冊から得ました。

ここには書ききれませんでしたが、6章の「愛」についての著者の考えは、漠然とした「愛」という言葉を分かりやすく説明してくれるものでした。

愛してる=必要な存在である。

詳しくは、本書を読んで確認してみてください。

《目次》

第1章 人生は選択の連続であるー「悩みの種」はどこから来るのか?

第2章 正しい判断は、「理性」から生まれるーなぜ感情で判断してはダメなのか?

第3章 自我に気づくための思考レッスンー人の振り見てわが自我を知れ?

第4章 正しい意欲と正しい知識を持つー「もっと…したい」は欲なのか?

第5章 捨てた選択に悩まないー「こんなはずじゃなかった」はなぜ起きる?

第6章 「愛している」は錯覚だー愛が幸せを遠ざけていた?

第7章 優柔不断から脱する方法ーなぜ「決められない」のか?

第8章 みんな社会のひとつのピースー後悔のない最良の選択をするには?