美野田啓二さんの「あなたの人生を変える雨の日の過ごし方」
雨の日って晴れの日に比べると、なんとなく身体がダルかったり、眠かったり、疲れやすかったりと体調が良くないことがありませんか?
朝、起きて雨が降っているだけで気分が落ちる。
ぼくはクセ毛なので湿度が高いと、髪の毛がうまくまとまらず、準備に時間がかかるので雨の日は大嫌い。
「雨なんて降らなければいいのに」といつも思っている。
この憂鬱を解消することはできないのか?と思いこの本を手にとった。
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どんな本か?
この本の著者は、ストレスケア・カウンセラーの教育機関であるBTUの代表。
身体からアプローチするカウンセリング手法は、教育、医療、福祉機関、公共団体など多岐にわたる団体で導入されている。
本書は、ストレスケアの現場や研究の中で得た経験・知識をもとに、新しい「雨の過ごし方」を提案しているものです。
雨の日の過ごし方を見直すことで、日頃の疲れやストレスを解消できる。
雨を味方につけることができれば、憂鬱な日々ともサヨナラできる。雨の日に「がっかり」するのはもうおしまいにしましょう♪
日本では年間約120日。約3日に1度、雨が降っています。そのたびに不調や憂鬱になっているなんてもったいないと思いませんか?
●雨の日の不調の原因が分かる、
●雨の日の過ごし方を知ることで、今まで嫌だった「雨の日」が待ち遠しくなる
気圧と体調不良の関係性
雨の日は、私たちの体に、「活動のために交感神経を優位にしようとする働き」と「気圧によって副交感神経を優位にしようとする働き」という、まったく別方向の流れを生み出します。これが、体を混乱させ、「頭痛」をはじめとする不調につながってしまう
雨の日の不調を引き起こす原因は、
- 【低気圧】と、
- 【副交感神経】の活発化。
気圧とは簡単にいうと、「空気から受ける圧力」のこと。
水に入ると水圧を感じるように、意識していなくても日々「空気の圧力」を受けている。
気圧の強さは地表からの距離によって決まる。
「高山病」は気圧の変化に体が対応できなくなることによって引き起こすもので、血管やリンパ管が膨張し、正常に働かなくなってしまう。
雨の日の不調も原理は同じだそうです。
雨に伴う低気圧が、「血管やリンパ管の膨張」を引き起こし、体をちょっとした「高山病」のような状態にしてしまいます。
・頭痛
・だるさ
・耳鳴り
・血流低下 などの症状が出始めて体も心も重くなってしまう。
活動モードとリラックスモード
低気圧を感知するのは、耳の奥にある「内耳」です。内耳が低気圧を感じると、今度は脳がそれを感知して、副交感神経が優位になるように働きかけます。
通常、ぼくたちが活動しているときには「交感神経」が働いている。
朝起きたときから優位になり、頑張る力を与えてくれるそう。
一方の「副交感神経」は、夕方暗くなるころから優位になり、ぼくたちを眠りにいざなってくれる。
また、寝ている間に細胞を修復し翌日の活動に備えるのも副交感神経の役割。
しかし、低気圧を感じることで副交感神経が優位に働いてしまうそう。つまり、体が「リラックスモード」になってしまっているということ。
そのため、無理に活動しようとしてもいつもよりも疲れやすくなってしまう。
これが「雨の日のだるさ」の正体だった。
雨の日の不快&不調をとる11の方法
自然と副交感神経が活発に働いてしまう。では、どうすればいいのか?
雨の日に快適に活動するための準備として、活動を始める前に交感神経を刺激して体を「活動モード」に切り替えておくことが大切だそう。
本書の中で11の方法を紹介。
①手足ブルブル体操
②熱いシャワーをさっと浴びる
③コーヒーをいつもより多めに飲む
④こめかみ・首筋を冷やす
⑤耳栓やアイマスクで疲労を緩和
⑥雨の日にあえて、大股で歩く
⑦呼吸法で脳を活動モードにする
⑧鶏のむね肉を食べる
⑨食後に緑茶を飲む
⑩スマホやテレビはひかえる
⑪写真集を見る
特に難しいものはなく、簡単にできるものばかり。
カフェインが多く含まれているもので、コーヒーやお茶の他に思い浮かぶものとして「栄養ドリンク」があります。
栄養ドリンクを飲んで気合いを入れて仕事に打ち込む。体調が優れない時に栄養ドリンクに頼っている人は多いでしょう。
しかし栄養ドリンクは身体に無理矢理ムチを打って活動モードにしているようなものなので、あまりおすすめはできないとしています。
栄養ドリンクでカフェインを摂取している人は、それをコーヒーに変えてみるだけでも変化を感じることができるでしょう。
思考をコントロールする
繰り返し同じことを考えると、その分だけ思いが強くなっていきます。思考は筋トレと同じで、繰り返した分だけ強化されていくのです。
「雨が嫌だ!」「雨なんか嫌いだ!」。
このように繰り返し繰り返し考えていると、雨に対する嫌悪感はどんどん増していく。
それが強くなってくると、雨が降りそうというだけで嫌な気持ちになったり、気分が下がっていく。
実際には、何も嫌なことは起きていないのに。
日本は1年の内、約3分の1が「雨」。「雨嫌い」で過ごしてしまうと相当な日数を嫌な気分で過ごすことになってしまいます。
これはもったいないことです!
トレーニングをすることで改善することができるそうです。
やり方は簡単、「今日の雨には意味がある」こう考えて1日を過ごす。
思考とは不思議なもので、そう思って出かけると「なるほど、意味があったのだ」と思える出来事が次々と見つかる。
これは目を閉じて「赤いものを意識する」と唱え、目を開けると周りには沢山の「赤いもの」があったことに気づくのと同じ考え方です。思考は訓練して鍛えれば強化することができる。
ぼくは雨が降るたびに嫌だと感じていた。最近ではこの本に書いてあるように「雨が降りそう」というだけで嫌な気持ちになっていた。
思考をコントロールする。これは大きな学びになった。
雨が降ったらこう考えるようにしよう。「今日の雨には意味がある」。
雨の日の不調は自分へのサイン
雨は、自分の体調を見つけ出す「リトマス試験紙」なのです。
リトマス試験紙。
いい状態なのか、悪い状態なのか、それを雨が教えてくれる。雨が今のあなたの状態を映し出している。
「雨」を身体の変化に気づかせてくれる良いきっかけとする。
雨の不調をマイナスに捉えるのではなく、「どうやって解決していこうか?」と前向きに思考を切り替えることが大事です。
「ストレスは心の問題ではなく、体の中に起きたある状態を意味する言葉」
ストレスが溜まりすぎると、眠れなかったり、目覚ましがなっても起きれなかったり、起きても身体がダルくて思うように動かなかったりする。
でも、それは気持ちが弱いからでも、意志が弱いからでもなく、体のどこかに異変が起こっているというサインなのだ。そのサインに気づくことによって、大きな病気を未然に防ぐことができるのです。
まとめ
「雨の日の身体の変化を感じとれる人は、大きなリスクを回避できる」。
これがこの本を読んでぼくが感じたことです。
雨の日には必ず体調が悪くなる。しかし、それは症状が隠れていただけなんです。
自分の身体と向き合うきっかけに「雨の日」を活用する。これは新しい考え方だった。
ここには書ききれませんでしたが、
冷え&濡れについての対策についても書かれていたので、
そこもぼくが大きく学びになったところの1つです。
雨で濡れることによって体が冷える。体が冷えれば病気になりやすくなる。冷え症に悩む女性の方は多いと思う。
冷えない体、不調にならない体をつくることは毎日エネルギッシュに活動するためにはとても重要なこと。
「雨の日の過ごし方」を考えるきっかけに。雨の日を好きになるきっかけにどうぞ。